本来は日曜更新なのですが体調不良につき本日更新です。
ちあき「待って! 待ってってば!」
ミュール「どうしてついてくるの?」
ちあき「ミュールが辛そうだからよ。」
ミュール「別にそんなことないわよ。ほら、マクスラークの所へ戻りなさい。」
ちあき「でも!」
ミュール「……相変わらず、しつこいわよね、ちあきは。」
ちあき「知ってるでしょ? 私がこういう大切なことでしつこいのは。だから諦めなさいよ。」
ミュール「はいはい……」
タスク「おーい!」
ちあき「あ、タスク……」
ミュール「そんな、駆け足でおってくることもないでしょうに。」
タスク「だって、意外と、ちあきもミュールも、足が速くて!」
ミュール・ちあき(それはタスクが遅すぎるだけだと思う。)
タスク「それに、なんか、追いつけないとミュールがどっかいっちまいそうだったし。だから全力疾走!」
ミュール「どっかってどこよ?」
タスク「どっかはどっか!」
ミュール「……いい勘してる。」
ちあき「やっぱり、どこか姿隠す気だったのね? あの時と同じように。」
タスク「あの時?」
ちあき「……ほら。私とミュール、友達だったって最初話したでしょ? 実はプリシアナに入学の話、ミュールから貰ったのよ。それまで……どこにいったかすらわからなくなってたの。」
ミュール「そういえばそんなこともあったわね。」
タスク「ん、ってことは、ミュールがなんか手回したおかげでちあきは入学できたのか?」
ちあき「……入学に関してはミュールは何も関係してないわ。あくまで、着てみないかって話をくれたのがミュールなの。」
タケシ「……そもそも、ミュールは。謎が多すぎるんっす!」
ミュール「タケシ!?」
タケシ「オレっち、あんたとあってからというもの、アサミンさんのことで対立ばかりしてきたっす。時には盗賊なんて学科を利用してすこし経歴を盗み見たりもしたこともあるっす。」
ミュール「人の経歴を勝手に調べないでよ!」
タケシ「んなすぎたことを今更怒った所で意味ないっすよ……それよりも、あんた経歴が真っ白じゃないっすか。なんであの書類で、入学、できたんっすか? ずっと気になってたんっすよ。」
ミュール「……! ほ、本当に見たの、あれ……」
ちあき「……どういう、ことなの?」
ミュール「嘘は書きたくなかったから。だから全部真っ白で出した。確かにそんなこと、したわ。でもそこから先、何をやってどうやって入学したかは内緒。」
ちあき「ミュール? 笑って、る?」
ミュール「だってもう、笑うしかないじゃん? いつの間にやら経歴調べられてるわ。水無月の馬鹿があたしの出身校言っちゃうわ……上手くやれてると思ったのに。まったく……」
タスク「……モーディアルだと、何か問題あるのか?」
ちあき「え?」
タスク「だって、学校だろ? 何でいってることに問題あるの? 勉強する所なんだろ? 別にいいじゃん。」
ミュール「……!」
ちあき「……言われてみれば、そうよね。今でこそ不良の巣窟とか何とか言われているけど。そもそも勉強するためにあるのよね……あら?」
タケシ「そうっす。だからなんで隠すのかが謎っす。」
ミュール「え、え? あんた達本気で言ってるの?」
タスク「? なんでダメだって思ってるの?」
ちあき「そうよね、勉強するために別に学校ぐらい問題ないわよね。」
タケシ「どんな学校であろうと何を学ぶかが重要っすよね?」
ミュール「……あ、アハハハ! なに、これ気にしてるのあたしだけ!? なーんだ! ほんと馬鹿らしいわね! ……ちょっと、本当……あんたたち大好きだわ、あたし!」
タスク「ちょ、ミュール、し、締めるな!」
タケシ「こら! 体格の差を利用するなっす! 離すっす! あんたに抱きつかれるなんて気色悪いっす!」
ミュール「うっさいわね! ……わかった。もう隠し事はなし! さぁ、聞きたいことはがんがんお姉さんに言いなさい!」
タケシ「いきなりお姉さんぶるなっす! ってかあんたいくつっすか!? オレっちとそれほど変わらないんじゃないっすか!?」
ちあき「……そうね、それほど、変わらないはず、なんだけど……」
ミュール「細かいこといわない!」
ちあき「まったく、人騒がせなんだから……でも、タスク、ありがとう。貴方の一言がなかったら、止められなかったかも……」
タスク「え、あ? 耳までふさがれててよく聞こえないんだけど!」
ちあき「ううん。独り言……」
おまけ
ちあき「そもそも調子がいいのよね。上がったり下がったりも激しいし。」
ミュール「放っておいてよ。こういう性質なのよ。」
タケシ「女好きもそういいきったっすもんね、あんたは。」
ミュール「そうよ? 何か問題ある?」
タスク「学校のことよりずっと問題あったと思うんだけど?」
ミュール「……そう……?」
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