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2010年11月7日~8日に公開しました、親衛隊探索日誌第1話です。
2日で3更新分です。
親衛隊はここまで公開した話の裏話的ポジションです。
第1PT~第3PTまでを読んでからチェックすることをオススメします。
SNS版からツカヅチの台詞を中心に変更があります。

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ヒルターを含むロビン一行がプリシアナッツ獲得のため雪原で苦戦している頃、一つのパーティー、いやたった1人でパーティーを組んでいるバハムートの女性と5人の男女のパーティーが言い争いながらローズガーデンに向かって歩を進めていた。

なつき「いくらゆづき先輩が竜騎士で、しかも戦い慣れしててすっごく強くても! 雪原に一人は無茶ですってば!! なつき、泣いちゃいますよ!?」

ゆづき「なら泣いて待っていなさい。」

さくや「ヒルター様にお叱りを受けて置いていかれたのが嫌だからといって、流石に無謀です。おやめください、ゆづき先輩。」

ゆづき「理由はそこじゃないの。だから止めるぐらいなら貴方は待ってなさい。」

ローズ「私は、親衛隊の皆さんのことはあまり好きじゃないですけど。それでもゆづき先輩は特別です! ヒロイン学科に転科を進められているとも聞いています! それほど、実績のあるゆづき先輩を見捨ててなんて……!」

ゆづき「そこまで実績があるならとっくの昔に卒業してる。そうでしょう? だから出来損ないの先輩になんか無理についてこなくていいわ。」

ツカヅチ「ヒルター様のためを思うならやめるべきです。雪原は危険。1人なんて無謀もいいところですよ。ヒルター様は鬱陶しがりながらも貴方のことは大切にしておられたのですからヒルター様の気持ちも考えて……」

ゆづき「ヒルター様は男でありながら尊敬してくれる貴方のことを高く評価しいていたわ、ツカヅチ。だから死なせたくない。危険だと思うなら待ってなさい。わたしは、平気。」

カスミ「無茶と無謀は違いますって! ほら! 確かにヒルター様も心配だけど、先輩のこともあたし達は心配なんですって!」

ゆづき「一つ目魔道や悪魔占い師、残虐ピクシーなんて敵じゃないわ。心配する必要なんてないの。一人で行ける。だからいいの。」

ゆづきは非常に後輩の面倒見がよく、それほど頭も悪くはない。
少々ぶっきらぼうな所はあるものの、ヒルター親衛隊の中でも最も人気があるのは彼女であった。
そんな彼女が突然一人でヒルターを追いかけると言い出したのだからさあ大変。
親衛隊の残り2人はもちろん、親衛隊活動のことは嫌いながらもゆづきをそれほど嫌っていなかったヒルターの同期であるツカヅチ・ローズ・カスミはさくや提案のゆづき説得作戦に一致団結。即パーティーを組み、ゆづきのあとを追いかけたのだ。
しかし当のゆづきはまったく引き返す気はなさそうである。

さくや「せめて理由を。ヒルター様のお叱りじゃないとすればどういった理由なのでしょうか? 他の人に言いづらいというのならわたくしにだけでも……」

ゆづき「言えないわ。」

なつき「ゆづき先輩! 全部抱え込んじゃだめですって! 先輩の悪いところですよ!? 親衛隊仲間でしょう、なつきたち!!」

ローズ「親衛隊じゃありませんけど! 私やツカヅチさん、カスミさんもゆづき先輩のことは信頼しているんです。だからこそ今まであんな状態でも我慢してきたんじゃないですか! きっと最後はゆづき先輩が何とかしてくれるって信じてたから!」

ゆづき「……それよ。」

さくや「え?」

ゆづき「ヒルター様に……言われたわ。わたしはもっと、周りが見える、信頼できる奴だと思っていたのに……って。その通りだったわ。だから……謝りたい。」

なつき「ちょ!! そんな理由だったんですか!? そんな! 回り見えなくしてたのなつきたちですよ!? それこそゆづき先輩がそこまで……!」

ゆづき「貴方達が、ヒルター様のことを好きなあまりに独占しようと少し欲を出し始めてた、そのことに気づけなかった、いや、わたしも同じだったのかも……だから気づかないフリをしたのかもしれない。だからそこは、わたしも悪いの。だからきちんと……」

ツカヅチ「貴方はきちんと謝ったじゃないですか! 他のファンの前で、堂々と! ……確かに、ヒルター様にはまだ謝っていないかもしれないけれど。」

ゆづき「この一件。全部終わらせるにはわたしがきちんとヒルター様に謝る必要があるの……だからいくの。」

なつき「別に今じゃなくてもいいじゃないですか!! そもそも情報によるとヒルター様たちはただプリシアナッツをとりにいっているだけなんですから! 学院にいればまた戻ってきますから!!」

ゆづき「今すぐがいいの。」

カスミ「あああ! もう! ゆづき先輩頑固! すっごい頑固者だ!!」

なつき「いつもこうなんですよ! 一度やると言い出したらてこでも動きませんですよ!」

ローズ「い、いつも? が、頑固すぎます……!」

さくや「こうなったらゆづき先輩は本当、動きませんからね……わかりました。わたくしたちは一度、下がります。」

なつき「ちょ!!! 何勝手に引き下がってるんですかさくや先輩! なつきまだ納得してないですよ!!」

さくや「ですが……いいのでしょうか?」

ゆづき「? 何が?」

さくや「この通り、わたくしたち5人のパーティーはローズさんのヒロイン、なつきの妹、わたくしの風術師、ツカヅチさんの土術師、そしてカスミさんのガンナーという構成です。」

ゆづき「それがどうか……待ちなさい! ローズがヒロインだとしてもエルフ……HP低いわね。そして妹もそれほどHP補正が高くない上、なつきはフェアリーでしょう……!?」

さくや「はい。わたくしたちパーティーは前衛がいませんの。今まではたまたま、前に出てきたモンスターをゆづき先輩が全て切り落としてくれたのでついてこれましたが……戻るとなると、どうなるでしょうね?」

ゆづき「な!! 何でそんなパーティーで追っかけてきているの!? 死にたいの!?」

カスミ「あー 別にあたしは前に出て……むぐっ!?」

なつき「はいはーい。カスミは黙っていてくださいねー ようやくなつき、さくや先輩がこのアンバランスパーティーで来た理由が分かってきた所ですからー」

ツカヅチ「……な、なんだかゆづき先輩をはめているようで心苦しいな……」

なつき「そもそも頑固すぎるゆづき先輩が悪いのですよー」

ローズ「そうやってゆづき先輩を今まで操縦してきたんだ……これは本当、ゆづき先輩には悪いことをしたね……」

なつき「そうなのですよ~ ゆづき先輩はヒルター様に負けず劣らず優しいですからね~ なつきたちがすこし、警戒してあげないといけないのですよ!」

さくや「……なつき? さりげなくわたくしも悪事に加担してきたかのような言い方はやめて?」

なつき「ここまできて何を言ってますか、さくや先輩~♪ どちらかというと主犯は先輩! ほらほら、はやくゆづき先輩をいいくるめるですよ~ 気が動転してるゆづき先輩は周りの声なんて聞こえてないから大丈夫ですからね~」

さくや「と、とにかく。ゆづき先輩。せめてわたくしたちを置いていくというのでしたら学院まで送り届けてください。」

ゆづき「……しらない!!」

さくや「あっ! ゆづき先輩!!」

なつき「先輩にしては珍しい反応でしたね~ とにかく追わないと、本当になつきたち危ないですよ?」

カスミ「むぐーーーーむぐ、むぐぐーーー!!」

ツカヅキ「と、とりあえずなつきちゃんはカスミから手を離してあげてくれる?」

なつき「あ、このままだと息できなくてしんじゃいますね~ はい、これで大丈夫で」

(バシュン!)
なつきが言い終わる前に何者かからの攻撃が飛び、なつきに命中した。

さくや「え!?」

なつき「キャン!!」

(バタリ)
その決して強くはない一撃でなつきは倒れてしまう。

カスミ「えっ!? えっ! 何が起きたの……!?」

ローズ「悪魔の占い師!? 先ほどまではゆづき先輩がいたから出てこなかっただけなのかな……完全に、囲まれてます!」

さくや「なっ……わたくしの風魔法もきちんとした武器があってのこと……こんな棒切れではまともな威力が出せませんし……」

ツカヅチ「同じく。こんな紙切れの束だけでは大した土魔法は……」

カスミ「あ、あたしの武器もショーゴのパーティーで捨てられてた吹き矢だからこいつら倒すのにギリギリ……!」

ローズ「先ほど、なつきさんにはクラブを渡しておいたのですが、先にやられてしまっては……私もそれほど長く持ちません!」

さくや「体力のある、わたくしとカスミさんで一時的に前衛を……」

ゆづき「振り払ってみたものの……やっぱり、こうなってしまっていたのね。」

ゆづき以外全員「ゆづき先輩!!」

ゆづき「ローズ、下がりなさい! 前は私一人で十分よ。」

カスミ「ゆづき先輩が頼もしすぎるよ……!」


ゆづき「……なつきは……だめね。一度学院に戻らないと。」

さくや「……すみません。」
 
カスミ「でもどうして戻って?」

ゆづき「……振り切ってみたものの、やっぱり、気になって……」

ローズ「ごめんなさい……で、でも! なつきちゃんを学院に連れて戻ったら今度は装備整えて追うんですかね!」

さくや「そうね。今度はカスミさんをナイトにして見ましょうか。」

カスミ「ええっ!? 今度は武器がないですよ!」

ゆづき「ハァ……貴方達みたいなのがいるとおちおち出かけることもできないのね……わかったわ。行くときはこの6人で。それで、満足?」

さくや「……! は、はい!」

ゆづき「なら、一度なつきをおこしに戻るわよ。いいわね、みんな?」

ゆづき以外全員「はい!!」


おまけ
学院に戻っている合間にカスミはある人物を尋ねていた。 

カスミ「ねーねーショーゴ!」

ショーゴ「ん? なんだカスミ?」

カスミ「クズ武器でもいいからさ~ なんかまだ余ってない?」

ショーゴ「えーっと……武器じゃなくてタンクトップしかないな。」

カスミ「あ、それでいい!! ありがとー ショーゴ!」

ショーゴ「まったく。調子のいい妹だ……」

----↑ここまで↑----

題名についてだけ。
「無謀」なのはゆづき、そしてゆづきの後を追いバランスを無視した5人。
「追跡」はゆづきがヒルター、他5人がゆづき。
意味こそ違いますが全員が「無謀な追跡」をしているという意味合いでつけています。

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