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2010年12月17日~19日に公開しました、第1部最終話『親衛隊の真実』-4途中までの再録です。
この第1部最終話扱いのこの話は全更新数10回とかなりの長さになっていますので小分けにすることにしました。
今回は4更新目途中までです。

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図書室にて。
ロビンが一人掲示板の近くの椅子に腰掛けていた。
とそこにダイが飛んできた。

ロビン「みんなの配置はいいな、ダイ?」

ダイ「うん、バッチリ! あとターゲットもこっちに向かってきているのも確認したよ。……なつきちゃんがOK出してくれるなんて思ってもみなかったけど。」

ロビン「よしっ、これならいけるぞ! しかしなつきってあの緑髪のフェアリーだろ? よく話聞いてもらえたよな? というかお前もよく話しかけれたな? 苦手なんだろ?」

ダイ「だ、だけど……リューさん達のこと考えたら、そんなことでうじうじ話しかけないのも……ね。」

ロビン「うん、お前は男だ! そうだ、いざという時に動ける男はもてるぞ~! 本当ならこのままお祝いに1件どっか連れて行きたいところだが……それはまたな? お前は手はず通り隠れとけ。」

ダイ「う、うん。ロビン、くれぐれも調子に乗らないようにね?」

ロビン「心配するなって。伊達にナンパしまくってないぜ?」

ダイ「それが心配なんだよ、もう!」


ゆづき「あなたは、確か。ロビン、だったわね?」

ロビン「覚えていてくれるなんて光栄だね。そういえばあの時、あんたが一番あっさり俺を通してくれたっけ。だからかな?」

ゆづき「貴方は印象に残ってたから。それだけよ。」

さくや「貴方がいる、ということはヒルター様も今ここに?」

ゆづき「そうね、今なら学院にいるということ。いつの間に戻ったのかしら……ねえ、何処にいるか知らない?」

なつき「そんなの聞くよりさっさと探しにいった方が早いです! カスミ、ツカヅチ、ローズ! いくですよ!!」

ローズ「ちょ、ちょっとまってなつきちゃん! ほら、一応、失敗に終わったのをみてからでも遅くは……

なつき「遅いです、遅すぎるです! ほら、いくですよ!!」

カスミ「なつきちゃんったら強引だなぁ……じゃあゆづき先輩、さくや先輩! あたし達先にいってますからねー!」

ツカヅチ「あの、合流地点は……ちょっと、先にいかないでください!!」

ローズ「そ、そんなに目で訴えなくてもわかりますから、さくや先輩……い、いってきます。」

さくや「本当、困ったものね。」

ロビン「手間がかかる後輩ばかりだと大変そうですね。先輩方?」

ゆづき「どうして、先輩だって?」

ロビン「だってさっきのフェアリーの子、俺と同期だし。」

さくや「貴方はヒルター様と同期かと思っていたけど違ったのね。」

ロビン「そう見ていただけるなんて嬉しいね。さて。今回は。」

さくや「ナンパでもする気なのかしら? あいにくお断りよ?」

ロビン「知ってるって。でも。あんたが俺とデートしてくれたらヒルターの居場所、言ってもいいぜ?」

さくや「なっ!?」

ゆづき「……さくやが、いいの?」

ロビン「ああ、どうもナーシャは俺にはそれほど気がないらしいし。だったら、他当たるしかないじゃん? こんな姑息な手段だけど。せっかくヒルターがいるなら使わない手はないだろ?」

ゆづき「さくや、どうするの?」

さくや「こんな条件、蹴るに決まっています。」

ロビン「じゃあそっちのあんたでもいい。デートしてくれ。」

ゆづき「……さくやといったり、わたしといったり。節操なしもいい加減にしないと嫌われるわよ。」

さくや「そうよ、そもそもこんな奴とヒルター様をいかせてしまったなんて……! ゆづき先輩だってデートするわけ」

ロビン「返事はどっち? 『ゆづきさん』、貴方の返答を聞かせてよ。さくやさんじゃ、なく貴方の、ね。」

ゆづき(!)

さくや「まるでわたくしが勝手に決めたかのように言うのね。」

ロビン「あんたには聞いてないって。ゆづきさん?」

ゆづき「本当に、それで言ってくれるのね?」

ロビン「ああ。約束する。」

さくや「こんな奴が約束なんて守るわけ」

ゆづき「さくや。これは、『わたし』とロビンの話だから。……いいわ。約束よ? 破った時は、覚えておきなさい。約束を破られるのは、嫌いなの。一生恨まれる。それぐらいの覚悟を持ちなさい。」

ロビン「ああ、絶対破らない。安心してくれ。」

さくや「……!」

ゆづき「さくや、残りの子達、しばらくお願い。」

さくや「……わたくしが、納得するとでも?」

ロビン「あんたが納得しようとしまいとこれは俺とゆづきさんが同意した話なんだ。残りの連中の面倒はともかく、ゆづきさんと俺のことで、あんたが今更割り込むのは変だろ?」

さくや「……そもそも」

ダイ「あ、ロビン~!」

ロビン「お、ダイか……絶妙なタイミングだな。」

ダイ「ごめんごめん、遅くなって……あ、この人たちって。」

ロビン「そ、俺がヒルターと掛け合う時に、邪魔した人たち。だけど話してみると結構いいぞ?」

ダイ「ま、また迷惑かけて……! ご、ごめんなさい!」

さくや「ごめんなさいというぐらいなら、ロビンを連れて行ってくれないかしら?」

ゆづき「……さくや、わたし、まだ約束守ってない。」

さくや「あんなの約束にはいりません!」

ダイ「え、えっと?」

ロビン「俺はゆづきさんと約束したのになんであんたが約束じゃないなんていうんだよ。本人達が約束したって言ってるのに。それ以上に信頼性のあるものなんてあるのかよ?」

ダイ「え? 約束って?」

ロビン「聞いてくれ、ダイ! ちょっと強引な手段つかっちまったがデートできるんだぜ、デート! だからお願いがあるんだ、お願いが。」

ダイ「何? ロビンのお願いなら仕方がないから聞いてあげるよ?」

ロビン「お前も酷くなったよな~ まあいいさ。俺、誰にも邪魔されずデートしたいからさ。お前このさくやってエルフなんとかしてくれ。」

さくや「……わたくしを、邪魔者扱いだなんていい度胸ね……」

ダイ「あああ!? なんでこんな危なそうな人の面倒を押し付けようとするの!? ボクじゃ無理だよ!」

ゆづき「……さくや。どうも貴方。第一印象が相当悪いみたいよ……?」

さくや「うっ……で、ですがゆづき先輩のためなら別にそれぐらい」

ロビン「ん~? あんたはヒルターの親衛隊じゃなかったけか? なんでここでゆづきさんのためなら悪役でもする、みたいな台詞が出てくるんだ? ヒルターのためなら、ならともかく。さっきからあんた、ゆづきさんのなんなんだ?」

さくや「……!」

ロビン「さて、ゆづきさん。ここはダイに任せていっちゃいましょう。」

ゆづき「でもまだ、話は」

ロビン「この調子で話してても終わりませんって。ほら、いきましょう? さっさと終わらせてヒルターに会いたいんでしょう?」

ゆづき「え? え、ええ……その、さくや、あとはお願い。」

さくや「……」

ゆづき(さくや、ごめんなさい……貴方のことがどうでもいいわけじゃ、ないの。わたしは、わたしの意志で行動しないと。……約束、守れないの……)

なつき「ぜんたーい、止まれ! ですよ!」

カスミ「えええ!? まだここ、図書室からそれほど離れてないよ!?」

ローズ「ううん、ここでいいの。」

ツカヅチ「え? それはどういう……」

なつき「はぁ、もう一人いるってローズだったのですね。……ダイには後できちんとおごってもらわなくちゃですよ。」

ローズ「え、ダイって、誰……?」

なつき「こっちの話ですよ~」

カスミ「えっと。あまり話が見えません! 説明を要求するよ!!」

ナーシャ「はぁ……ロビン、これは人選ミスでしょうが……なんでワタシが、その他エキストラへの説明役なのよ。上手く説明できるとでも思ってんの……?」

ツカヅチ「え? 貴方は?」

ローズ「……私これは聞いていません!」

ツカヅチ「え!? なんでローズさん、私の後ろへ!?」

なつき「あー さくや先輩と見間違えたというのならすこしわからないでもないですよ~」

カスミ「た、確かに。でも乱暴な感じがするし、本当、ぱっと見たときだけだよね。髪色も違うし。」

ローズ「……ううん、先輩じゃないエルフだから不味いの! お願い、お願いだから気づかないで……!」

カスミ「?」

ナーシャ「あんた達はワタシと誰を見間違えているのよ……! というか初対面の相手にいう台詞じゃないわよね、それ……!」

ローズ「えっと。説明は私はいいので! なつきちゃんもみんなも、ごめんなさい! ちょっと私は急ぐので!」

なつき「はいはい~ しくじったらなつきからもオシオキですからガンバですよ~」

ローズ「そ、それは勘弁してください……!」

カスミ「???」

ナーシャ「……あら、あの子は、もしかして……」

なつき「あー とりあえず話して欲しいのですよ~ フォローぐらいは、なつきがしますですからね。」

ナーシャ「え、ええ? 多分反発されるだろうって言われていたのだけど……段取りが変わったのかしら?」

なつき「なつきは緊急参戦ですから!」

ナーシャ「そ、そう……ああ、でも。あんたみたいなタイプがフォローしてくれるなら確かに。ワタシでも何とかなるかもしれないわね……」

なつき「ダイからは聞いてるですよ~ 結構口下手だけど優しい赤毛エルフの人に引き止められるはずだから手伝って欲しい~って。だからあえて立ち止まったですよ。

カスミ「まって、まった、なつきちゃん!! 引き止められる予定だったんなら別に立ち止まる必要もないよね!?

なつき「アドリブ力を試したですよ。」

ツカヅチ「なんですかその理由は!?」

なつき「だって、ただ実行するだけなんてなつき、つまらないですから!」

ナーシャ「あ、ああ、そう……そうなの? ……調子、狂うわね……」


ロビン「ささ、こっちですよ。ゆづきさん。」

ゆづき「……ところで。デートって。なに?

ロビン「……はい!?」

ゆづき「言葉の意味じゃないのよ? わたし、こういうことにはあまり興味がないから……具体的にはどういうことなのかしら、と思って。」

ロビン「こ、これは結構手ごわい……まさか、意味もわからずついてくるなんて思ってもなかったぞ……!」

リュー「ロビン……本気でデートに持ち込もうとしたわね……?」

あっちゃん「ああ、無駄無駄~ ゆづき本当にそういうの疎いから~」

ゆづき「リューにあっちゃん……? どういうこと?」

ロビン「ちょ、ちょっと待って? 少し出てくるのが早くないか?」

リュー「この状態で、待ってろってのが無理でしょ。」

あっちゃん「そうね~ ロビンがゆづきと本気にデートなんてできるわけがないけど、デートとは何ぞやを説明するだけで絶対日が暮れちゃうからね~ 待ってられるわけないじゃない~」

ロビン「そこまで言い切られるぐらいの人なの、この人!?」

ゆづき「とりあえずその質問にははいって、答えておくべきかしら?」

ロビン「……じ、自信もっていわないでください……」

ゆづき「でもなんとなくわかったわ。リュー、あっちゃん……わたしと話がしたいということ? さくや抜きで?」

あっちゃん「そこまでわかってくれれば話ははやいわ~」

ゆづき「……貴方、演技だったの?」

ロビン「まさか。できれば、このあとでもいいからお願いしたい所ですよ。」

ゆづき「……考えておいてあげる。」

あっちゃん「なかなか優しいこというわね~ というわけでロビン君?」

リュー「早くナーシャのところに行ってあげなさい。たぶん苦労していると思うから。」

ロビン「そっちは援軍頼んだから大丈夫だったんだけどなぁ……ま、いくかな。くれぐれも、短気に走るなよ? あっちゃん。」

あっちゃん「わたしをなんだと~ ……といいたいところだけど前科があるから文句も言えないわね~ 了解よ~」

リュー「さてと……あまり長い間引き止められるとは思えないし。さっさと本題にはいろうかしら。」

ゆづき「……そうね。」


さくや「……」

ダイ「え、えっと……ボクも、突然こんな形で残されると、困っちゃうんですけど……その。」

さくや「……」

ダイ「いや、ですからね? ボクもそれほどこんなことには乗り気じゃないんです。でも仲間を思うとですね……」

さくや「誰を、待っているのかしら?」

ダイ「え、え!? だ、誰も待っていませんよ!?」

さくや「それほど話が上手い類ではないでしょう、貴方。」

ダイ「え、そ、そうですけど……」

さくや「わたくしとゆづき先輩を引き離す作戦……にしてはわたくしへの足止めの仕方が貴方では、雑すぎません? わたくしが強引に行く可能性も配慮すべきでしょう?」

ダイ「そ、その通りです……」

さくや「ですので。わたくしが動かないのは。動いた後に何か控えているのではないかという警戒からです。……そこまでさせているのに、ない、と?」

ダイ「えっと。その、それは……!?」

ヒルター「流石だな。さくや。」

さくや「ヒルター……!?」

ヒルター「まさかオレが足止めに出てくるとまでは想定していなかったようだな。お前をよく知るアサミン先輩の提案なだけある。」

さくや「アサミン? 何故、そこでアサミンが……」

ヒルター「たまたま数時間前、ここであってな。それでお前達についてちょっと、な。」

さくや「……ヒルター様は、アサミンを信用すると?」

ヒルター「オレは、アサミン先輩達と会い、お前達について話したことしか言っていないが? どうしてアサミン先輩を信用する、しないの話になる? お前は問い詰められる理由が、わかっているんだな?」

さくや「……!?」

ヒルター「さすがのさくやも、この状況下では焦るか。だがオレはお前を問い詰めるつもりはない。今は、ゆづきに時間をやって欲しい。」

さくや「……お断り、させていただきます。」

ダイ「え、ええ!? さっき、何飲みました? な、なんで武器を構えるの!?」

ヒルター「まさかこんな展開になるとはな……いいだろう。オレが力づくでも止めて見せよう!」

ダイ「な、な!? ど、どうしよう!?」

----↑ここまで↑----

SNS版は親衛隊の保健室での会話からスタートしており、
途中、さくやのモノローグなどが入るのですがそこは全カットしました。
親衛隊バージョンではモノローグ増量でお送りしようと思いますのでお楽しみに~

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