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ちあき「おりゃぁ!」
タスク「凄いな……ちあき。」
ミュール「武器変えたもんだから威力が跳ね上がってるのね。」
タスク「俺のは、あたらないのに……」
ミュール「あたしのレイピアとかちあきのテッコウヅメは比較的当たりやすい部類だけど、タスクはトンカチはねぇ……」
アサミン「きちんと距離にあった武器があるだけいいと思うべきよ? 私なんて後衛なのにスタッフよ?」
マクスラーク「アサミン君の場合、攻撃できる威力の低い武器より普段は攻撃できないが魔法の威力が上がる武器を装備してもらっていた方が助かるからね……ヒールの威力が多少だが上がるからね。」
アサミン「わかってるけど、やっぱりみんなが攻撃しているのに攻撃できないのは悔しいわ。」
タケシ「アサミンさんのお手を煩わせるほどの敵なんてこの辺にはいないっすよ。のんびり、後ろで見ていて欲しいっす。」
ミュール「そうですねっ! 残虐ピクシーごときこのレイピアで切り捨てて見せますから!」
アサミン「でもなぁ……」
アサミン(ぶっちゃけ、暇すぎるのよねぇ……)
暇を持て余し周りを見渡し始めたアサミンはある場所に奇妙な物を発見する。
アサミン「ねえ、あのあからさまに怪しいはてなマークは何?」
タスク「あ、本当だ。なんだろう……」
ちあき「!? た、タスク! そっちはまだだめ!!」
タスク「え?」
マクスラーク「いや、ちょっと遅かったみたいだよ?」
あたりに不気味な叫び声が響く……!
タスク「な、なんだこいつ!!」
ミュール「プチ死神! こいつ手ごわいのよ! 新入生歓迎のためにわざわざ校章を守るために配置してあるいわゆるボスよ!」
タスク「新入生歓迎……? あああ!! そういや俺、それ受けてたっけ!!」
ちあき「私と一緒に受けたでしょう!? ああ、もう!!」
アサミン「あ、なるほど。そういうことだったのね、そういえばあの時もあからさまなはてなが……ってまずいじゃない! こいつ、後ろまで攻撃できるのよ!?」
マクスラーク「あわてることはない! HPはそこまで多くないし、武器は整っている。落ち着いて対処すれば倒せない相手では」
プチ死神は開戦と同時に混乱のまなざしを使った。
メンバーたちを衝撃が襲う。
マクスラーク「なっ!? いきなりそ、それ……か……」
その一撃でマクスラークは倒れてしまう。
タケシ「うぅ、ま、まさかいきなりとは思わなかったっす……まずいっすよ……」
アサミン「え? 後衛で元気なのって私だけなの? ちょっとひ弱すぎない?」
ミュール「いや、アサミンさんが意外とタフな方だったんですよ……アタシも結構キツイですし……これ。」
タスク「あああ! さっきので半分持っていかれちまったぞ!?」
ちあき「文字通りぴんぴんしてるのって私一人……? 意外だわ。」
タケシ「で、でも今度食らったらアサミンさんもやばいっす! ここはミュールさん、いくっすよ?」
ミュール「そうね……さっさと終わらせないと危ないわ。いくわよ!」
タスク「ん? なんだあれ!?」
ちあき「協力技よ。あの技はやたらコマンド入力が多いから成功なんて覚えない限り難しいけど……技によっては短い物もあるわね。」
タスク「コマンド入力?」
ちあき「こっちの話。……あれでも倒れないの? 思ったよりはHPがあるのね。」
タスク「じゃあ俺がトドメさしてやるぜ! おりゃあああ!」
アサミン「あら、あれならあたりそうね。」
タスクのトンカチの一撃を受け、消えていくプチ死神。
ミュール「なんかあっという間の出来事だったわね。」
タケシ「ターン数にして1ターン。その間に敵も味方も倒れまくりっす。」
ちあき「は、激しい戦いだったわね……どっと疲れたわ……」
タスク「あ、これ校章だ! えーっと、これ持って学院に戻るんだっけ?」
ちあき「本当はローズガーデンに寄ってマクスラークさんを治療してからの方がいいのだろうけれど……そうね。そこまで距離が変わるわけじゃないし。一度学院に戻りましょうか。」
アサミン「そうね、でもその前に回復してから移動しましょう? 流石にこのまま移動したら死ぬわよ、貴方達。」
タケシ「オレっち! オレっちからかけて欲しいっす! HP1じゃそれこそ……」
アサミン「はい、ちあきさん。ヒール!」
タケシ「ええええ!?」
アサミン「貴方は後衛だから一番最後。ミュールさん、傷は何処?」
ミュール「あ、すみません……ありがとうございます。」
アサミン「はい、タケシさん。ヒールよ。」
タケシ「ありがとうっす!」
タスク「……あれ、俺は!?」
アサミン「あ、ごめんなさい。本気で忘れてたわ。はい、ヒール。」
タスク「……」
おまけ
タケシ「おお! また宝箱っす! これは石つぶてっすね。……解除終了、開けるっすねー」
ちあき「たまに思うのだけれど……宝箱の中身を少しぐらいかすめとりたい、とか思わないの?」
タケシ「この宝箱は、みんなで手に入れたものっす。だから中身もみんなのものっす。オレっち一人で独り占めなんてできないっすよ~」
ちあきは思った。このパーティーの中で、一番まともなのは盗賊のタケシなのではないかと。
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