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2010年10月23日~25日の間で公開しました第1PT第2話です。
4更新なので量はそれなりです。
 


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タスク「おー ここが歓迎の森か!」

ミュール「岩の間に柵とか、思いっきり歓迎されていない感があるんだけどね。」

アサミン「その辺は大人の事情って奴よ。ところで。」

タスク「ん? なんだ?」

アサミン「貴方、ミュールさんを勧誘に来たといっていたけど……私が光術師だったから良かったものの回復はどうする気だったの?」

タスク「回復アイテムがありゃ、大丈夫だと思ってたんだってっ」

マクスラーク「ところが……僕達の武器では後衛から攻撃できないことが判明。全員の靴を剥ぎ取って釣竿を2本購入……ああ、靴を脱がせるあれ、あれはなかなか良かったね。」

タスク「何がいいのかわからんっ! しかしそのせいで素足でここまで……うう、周りから変な目で見られてた……」

タケル「確かに、視線が痛かったっす……」

ちあき「やっぱり、大人しくタスクさんとマクスラークさん、アサミンさんに防御していてもらえばよかったんじゃ……」

アサミン「私は最初から防御する気だったけれど。危なくなったら魔法があるもの。それとちあきさん、私のことは呼び捨てでもいいのよ?」

ミュール「ああ、ちあきだけずるいっ!」

アサミン「……やっぱりさん付けでお願いするわね。」

ちあき「面倒臭い友達ですみません……」

アサミン「あら、ちあきさんが謝る必要はないわよ?」

タスク「ストップッ! ストップストップッ! アサミンさん、近い! ちあきに近すぎる!」

ミュール「ちあきずるいっ! ずるい、ずるすぎる!」

アサミン「……なかなか、上手くはいかないものね。」

マクスラーク「そうだね、アサミンくん、さっきのはちょっと近すぎるね。これくらいの距離が妥当だと思うよ。」

タスク「だぁぁぁ! お前は後ろにぺったりくっついてんじゃねぇぇぇ!!」

アサミン「ええ、今度からはそれくらいの距離にするわ。」

タスク「納得するなぁぁぁ! ってかあんたも結構変態」

ミュール&タケシ「アサミンさんを変態扱いするんじゃない(っす)!」

タスク「ぐあああ!」

(ドンッ)

2人に押し出されたタスクはその先にいた一つ目魔道のパーティーにぶつかった。

ちあき「2人ともちょっとタスクを飛ばしすぎよ……!? タスク、後ろ!」

タスク「いてて……少しは手加減……後ろ? うわぁぁぁ!?」

ミュール「! 敵がいたなんて……!」

ミュールは少々申し訳なさそうに武器を構える。
ミュールの声に反応するようにちあきも武器を構えた。

マクスラーク「それほど数はいない。5人も攻撃できれば大丈夫だろう。」

タケシ「すぐに吊り上げてやるっすよー」

マクスラークとタケシは買ったばかりの釣竿をセットする。

アサミン「じゃあ、皆さんにお任せしました。」

そしてアサミンは一人防御するのであった。

タケシ「先制攻撃っすよー!」

タスク「おおっ! タケシ早いな!」

ミュール「そもそも盗賊は早いものね……私も負けてられない! アサミンさんのために!!

タスク「つえぇ……! でも、なんか感心できないぞ!?」

ちあき「観戦してる場合!? ほら、敵が……きゃっ!!」

タスク「ちあき!?」

アサミン「ちあきさん!?」

ミュール「なんで前衛3人いるのに全部攻撃がちあきにいくのよっ!? ここは全部あたしが攻撃くらって、アサミンさん、みてますか! ってやるところなのに!!」

タケシ「ミュールさん、あんた、そこまでしてアサミンさんの注目引きたいんっすか……? マゾいっすよ。」

ミュール「ああ、まだかばうがないのが惜しまれるわ……!」

タケシ「いい加減戻ってくるっすよ……」

マクスラーク「……戦闘ぐらい、真面目にやれないのかい、君達は。」

ミュール、タケシ、ちあき、タスクがまともに構えていないのに比べ、
マクスラークは攻撃される恐れはないものの戦闘態勢を崩さない。

タスク「おお、マクスラークが真面目だっ! ……ありゃ? オレの番はまだ?」

ちあき「私の後がタスクの番ね。残りの敵はあと1匹だから……これで終わりね。」

タスク「え、オレ、オレの出番はっ!?」

マクスラーク「どうやら、今回はタスク君の出番はなさそうだね。」

タスク「そ、そんなぁ!」


ちあき「タスクが助けられて良かったわ……大丈夫?」

タスク「大丈夫ってお前が結局一番ダメージ食らってるじゃんか。しかもオレ何もしてないし。ちあき、大丈夫か?」

ちあき「格闘家課程のドワーフが前に出ないでどうするのよ……ふふ、私は大丈夫よ。ありがとう。攻撃が集中したのはたまたまよ。」

アサミン「でもこのパーティーだと一番頼りになるのはちあきさんよね。早いし、体力あるし。倒れられてもあれだし……見せて?」

ミュール「えっ、ちょっと、アサミンさん! ここでヒールは早すぎですよ!!」

アサミン「一番のエースが倒れでもしたらどうするのよ?」

ミュール「あたしがひきずってでも学院に連れて帰ります!」

アサミン「倒れてからじゃ遅いでしょうが……」

タケシ「そうっす。倒れてからじゃ遅いっす。だからアサミンさん。オレっちが無事に宝箱開けれるように祈っててください!」

タスク「宝箱? 宝箱があったのか! そりゃよかった! すぐに開けて……」

タケシ「すぐあけちゃ危ないっす。きちんと罠調べて、罠解除してから開けないと。まあ、オレっち盗賊見習いみたいなもんっすから確実な判定はできないっすけど……」

タスク「そっか。手順があるのか。じゃあそこはお前に任せたぜ! 見習い言えど専門家! お前が一番確率委員だろ? 頼むぜ。」

タケシ「盗賊じゃなくて別の学科でも一応盗賊検定あるっすけど……そういってくれると素直に嬉しいっす。タスクさん、あんた意外といい人っすね。ちょっと涙出てくるっす……」

タスク「おいおい……」

マクスラーク「ふむ……僕は何をすればいいのかな? やはりタスク君のうしろ」

タスク「あんたは何もせんでいい。」

マクスラーク「つれないね……まあ、錬金術師の僕が、戦闘や探索で活躍できる部分は少ないからね。仕方がないか。」

タケシ「なにやってるっすかー 宝箱開いたっすよー」

タスク「おお! 早いじゃないか!」

タケシ「これくらいはちょちょいのちょいっす。で、これが中身っす。」

タスク「……あんぱん?」

タケシ「あんぱんっす。」

マクスラーク「何処からどう見てもただのあんぱんだね。鑑定の必要もないね。」

アサミン「旧時代のような言い方しないで。」

マクスラーク「ああ、そうだったね。今の時代、鑑定などする必要もないんだったね。」

タケシ「いつの時代の話をしてるんっすか……」

タスク「えっと。学院的には拾い食いOKなの?」

マクスラーク「むしろ、推奨だよ。」

ミュール「回復魔法が使えない前衛職の強い味方だからね。大丈夫、相手も食べるために持ってたんだから食べれないことはないわよ。」

タスク「ミュール! そっちは終わったのか。」

ミュール「ヒールぐらいすぐ終わるって。とにかく回復アイテムは私達みたいにパーティ組んで間もない、資金不足のパーティにはありがたいわよ。」

アサミン「私のMPもそれほど高くないしね。タスク、貴方はそれで回復しなさい。私がミュールさんとちあきさんはみていてあげるから。」

タスク「俺が食べていいのかっ……って待て待て! その言い方だと俺にはヒールかけないぞという意味になるんじゃ……しかも何で呼び捨て!?」

アサミン「え? なんで貴方にさん付け? とりあえずヒールかけなくちゃいけないような場面になってから考えるわね。」

タスク「酷ぇ……!」

アサミン「MPは有限だもの。考えて、使わないとね。」

ミュール「そういえば。」

アサミン「あら、どうしたの?」

ミュール「どたばたになって有耶無耶になっちゃった感があるんですけど。」

アサミン「だからなに?」

ミュール「回復アイテム~ のくだり。本当にそれだけが用件だったんですか?」

アサミン「……あ、忘れてたわ。」

ちあき「……あの流れでは忘れていても仕方がないですよね……それで、何を忘れていたんですか?」

アサミン「目的よ、目的! パーティーに誘うってことは、何か目的があって誘ったんじゃないの? って聞こうと思って回復どうする気だったの? って始めたのよ。」

ちあき「あ……そういえば確かに目的をお話していませんでしたね。」

マクスラーク「アサミンくんも野暮だね。別にいいじゃないか。こんな素敵な毛並みを持ったドワーフ2人にフェルパー、そしてクラッズ……目的なんてどうでもいい」

アサミン「あいにく貴方とは違うのよ。個人的な目的が。……で、パーティーの目的としてはなんだったの?」

タスク「卒業が最終目標だけどとりあえず……あれ、なんだっけ?」

ちあき「……新入生歓迎クエストです。校章探しです。」

アサミン「あー あったわね。そんなのが。じゃあタスクとちあきが活躍できるようまずは装備を整える資金集めのためにこの辺うろつきましょうか。」

タケシ「流石アサミンさん! 受けている人物がメインで活躍できるよう取り計らう……やっぱり女性はこうでなくっちゃいけないっすよね!」

ミュール「別に女性でなくても、きちんとたてる所をたてる事ができる人は重用されると思うんだけど……」

マクスラーク「歓迎クエストか、懐かしいね……どれ、僕も少し頑張るとするかな。」


おまけ
ちあき「……(あのヒール。私の時は考えた末に即使用だったの……?)」

アサミン「当たり前じゃない、エースだもの、エース。」

ちあき「……!?」

何処からどう突っ込むべきか悩むちあきであった。

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