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2010年10月28日・29日に公開した第3PT第2話です。
2更新分ですので文章量はそれほど多くありません。

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ブレーミー「ショーゴさん! ショーゴさん! ヒール、ボクにヒール!!」

ショーゴ「わ、わかってるけど敵が多くて……そもそも普通科のヒールを当てにするな!」

シアン「ショーゴ! 俺にも! 俺にも!!」

ショーゴ「俺に手は2つないぞ!?」

ユッキー「ああもう! うるさいぞお前ら!! ヒール!」

シアン「お? ありがとよ、ユッキー!!」

ユッキー「今この状態でお前に倒れられたら俺達が危ない。それだけだ。礼を言ってないでさっさと手を動かせ! 一つ目魔道ぐらいさっさと倒さんか!」

ニーナ「そうはいいますがこうも数が多いと、HPが低いシアンさんとブレーミーさんでは数だけで十分脅威になりえますから……」

ヨシマーサ「やっぱ、オレらの武器をきちんと買うべきだったんじゃねぇーの?」

ユッキー「誰かがM距離の武器は買い占めていた……! ブレーミーがかき集めてきた2000Gでかろうじて買えた皮のムチはニーナが使っているしな。」

ニーナ「すみません。」

ユッキー「気にするな。前の連中が倒れそうになったら仕方がない、ヨシマーサ、魔法を使え。」

ヨシマーサ「りょーかい。それまでは待機するぜ、ユキにぃ。」

シアン「やべぇ、あいつら手伝う気ねぇ……! やべぇ、本当、俺、ついてねぇ……!」

ブレーミー「そうだねぇ、ボクにはあまり攻撃こない。きたらきたで次の攻撃で倒れちゃうぐらいのHPしかないから攻撃もろくにできやしないから数減らしたくても減らせないね。がんばれ、シアン。」

シアン「俺かよ! 結局俺一人なのかよ! ちくしょっぉぉぉ!!」

ユッキー「……少々、あれは哀れか。仕方があるまい。おい、シアン!」

シアン「っだよ、こっちは手が離せな……」

ユッキー「巻き込んだらすまん。ダクネスガン!

シアン「ハァァアアッ!?」

黒い球体が辺りを包む。
収縮し弾け飛んだ黒い球体は一つ目魔道だけを的確に射抜いていた。

シアン「あぶねぇ!! 危なすぎるっての!!」

ユッキー「警告はしたぞ。」

ブレーミー「おー ユッキーすごいね! こんなの使えるんだ!」

ユッキー「列攻撃魔法だ。伊達に9回新入生が入るまで残っていないぞ。」

ブレーミー(で、このレベルしか使えないの?)

ユッキー(……おちこぼれだからな。)

ショーゴ「しかしいつまでここにいるんだ? 他のパーティー、がんがん先に進んでるぞ?」

ブレーミー「仕方がないよ、前衛しょぼいもん、うちのパーティー。せめてシアンのレベルが1上がってからだね~」

シアン「しょぼい前衛で悪かったな……」

ブレーミー「もう、そうやってすぐすねる。逆にとらえることもたまにはしなよ。」

シアン「逆?」

ニーナ「レベルさえ上がれば優秀な前衛になると期待している、では?」

シアン「あいつに限ってそんなこと思ってるわけねぇーよ。期待もたせてるだけだって。」

ニーナ「でも……」

シアン「ま、まあ……あいつも、オニじゃねぇーしな……少しぐらい、そう思っててやるか。」

ニーナ「はいっ」


ショーゴ「シアンのやつ……同パーティーじゃなければ殴り倒している所だ……! それにしてもニーナ様はなんとお優しい……ああやって慰めてもらえるのなら……おい、ブレーミー!」

ブレーミー「何ー? ショーゴさん?」

ショーゴ「俺をののしってくれ!」

ブレーミー「……ユッキー、ショーゴがおかしくなっちゃった。なんか回復魔法ない?」

ユッキー「すまんが俺は闇術師、ヒールぐらいしかないぞ。」

ブレーミー「そっか。残念。」

ショーゴ「な、何故シアンは罵るのに俺には罵ってくれないんだ!?」

ヨシマーサ「やめとけやめとけ。変にあいつに深入りすると痛い目合うぜ?」

ショーゴ「ニーナ様に近づけるならそれぐらい!!」

ヨシマーサ「……ユキにぃ、炎術師って、回復魔法覚えれるのかな?」

ユッキー「専門外だ。知らん。」

ヨシマーサ「そうか、残念だぜ。」

ショーゴ「なんでだ!? 俺はなんか変なことを言っているのか!?」


おまけ
ユッキー「ところでブレーミー。」

ブレーミー「何?」

ユッキー「あの2000Gは何処から出てきた? 序盤であんな大金は普通手にはいらんだろ。」

ブレーミー「糸くずにおまけつけて転売したのさ。」

ユッキー「???」

ユッキーも馬鹿ではない。
ブレーミーの見せた笑顔から身の危険を感じたユッキーはそれ以上、資金の調達源を追求することはしなかった。
余談だが2000Gの収入があったその日はシアンの毛が円形脱毛症のようにばっさりかられていたとか何とか。

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